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小さな缶詰工場をシェアキッチンに

目次:

  1. シェアキッチンはどうだろう?
  2. 小さな缶詰工場の魅力
    2-1. 小さなスペースで缶詰ができる
    2-2. 最小ロット数、缶詰のサイズを気にする必要がない
  3. 小さな缶詰工場は、現実的か?
  4. 今後への期待

1. シェアキッチンはどうだろう?

田舎に拠点を持ったことをきっかけに、その町が将来どうなっていくのだろうと思うようになりました。

神奈川県内といえども、そこは高齢化と人口減少が止まらない人口約8000人の小さな町。
微力ながらも、何かお役に立てることはないのだろうかと、あれこれ考えています。

そして、商業用のキッチンの需要は、一定数あるはずだと考えるようになりました。

例えば、将来飲食業の開業を希望している首都圏の若者が、
週末起業のような形で、食材が豊富なこの田舎で料理を作ってみる、というのはどうでしょう。

初期投資が必要なく、時間貸しのシェアキッチンで、腕を試す。
ビジネスとしてのアドバイスを提供する仕組みも、あります。

例えば、近くの「道の駅」に置いてもらう、など販路を確保すると同時に
オンライン販売のサイトを作り、日持ちのするものなら、そこに出店できるようにする。

同じような仲間を集めて、無理のない形で参加して、知恵を出し合い、地元の人々の協力を得ながら
開業への手応えを掴んでもらう。

リスクがなく、また周囲の協力も得られて、自分がやりたいことを試してみる機会が
この小さな町で得られるとしたら、、どうでしょう。

自分が提供する料理の食材が気になり始めたら、近所で気楽に農業に参加してみる、という選択肢もあります。

食をキーワードに、首都圏と田舎のこのような交流の形もありなのではないかと
思うようになりました。

2. 小さな缶詰工場の魅力

シェアキッチンに、缶詰などの加工食品が作れるような環境を整えたら、もっと魅力的なものになります。

缶詰を作る工場は、大きな工場しかないと思われがちですが
小さなキッチンの横に、小さな缶詰工場を作ることができることを、知りました。

早速、大阪府の小さな缶詰工場の方にお話を伺いました。

2-1. 小さなスペースで缶詰ができる

15坪ほどのスペースがあれば(それよりも小さくても可能ではあるそうです。)小さな缶詰工場ができます。
具体的な内訳は、6坪の調理室、6坪の下処理室、3坪の検査場だそうです。

シェアキッチンに、缶詰を作るスペース。

機械が4台必要です。オンラインで中継して見せていただきましたが、とてもコンパクトな大きさでした。

2-2. 最小ロット数、缶詰のサイズを気にする必要がない

一般的な大きな缶詰工場の場合、一種類の缶詰を作るのに必要な個数は1万個からなど、とても大きな数字のようです。
しかし、この機械の場合、一つから試すことができます。

同じサイズの缶詰を、一度にたくさん作る必要がある従来の方法ではなく

小さな缶詰工場の缶詰は、同じ機械で、しかもワンタッチですぐに、別のサイズの缶詰に切り替えて作ることができます。それは、とても画期的なもののようですね。

ですから、缶詰を作る方も、中身を色々と変えて「お試し」ができます。

いくつかのパターンのものを作り、どれが一番売れるのか、簡単に製品を作って試すことができる。
素晴らしいことです!

3. 小さな缶詰工場は、現実的か?

もちろん、機械のお値段は結構します。ただ、大きな缶詰工場の初期投資費用が10億円?くらいするのに比べれば、小さな缶詰工場ですから、お値段も小さくて済みます。

ただ、大量生産のものではないので、一つの缶詰を作るのにそれなりの費用がかかります。

ビジネスとして考えれば、高級缶詰に特化した戦略を練る必要があります。

私は日本のことはあまり知りませんが、高級な缶つま(缶詰のおつまみ)、美味しい缶詰、缶詰バーなど、缶詰にも色々とあるようですね。

感動するほど美味しい缶詰もあるようですから、ビールやワイン、または日本酒を飲みながら、美味しい缶詰というものも試してみたいです。

とはいえ、小さな缶詰工場は現実的かと問われれば、現時点で私は「わからない。」としか答えることができません。ビジネスとして利益が出る仕組みを構築しない限り、リスクを負ってまでできることではありません。

4. 今後への期待

オーガニックなど、健康を気にかけている人にとって、缶詰は何となく、金属の溶出は大丈夫なの?BPAは?などと気にしてしまいます。

缶詰は直火にかけてはダメですが、湯煎で温めて食べることはできます。つまり、100度のお湯の温度程度では、溶出の心配はないそうです。

また大手の缶詰は、添加物などを加えることもありますが、小さな缶詰は無添加が可能です。
基本的には缶詰は常温で3年間保存できると言いますが、真空、無菌、光を遮断しますから、それ以上もちます。

災害時にも役立ち、瓶詰めとは違い壊れることもありませんから、缶詰というのはそういう意味でも魅了的です。

補助金が利用でき、地元に賛同者がいるようでしたら、シェアキッチンに小さな缶詰工場もありだと思います。
具体的には、地元で手に入る食材を使った「高級ジビエの缶詰」を思い浮かべています。

例えば鹿肉は、高タンパクで低カロリーで、実はとても健康的なものです。
しかも、人間が与えた餌で育ったものではなく、自然の中で自然の餌を食べて育った鹿や猪は、最高に健康な食材です。

これから、どのような展開があるのか楽しみです。

小さな缶詰工場さん、今日は貴重なお話を、どうもありがとうございました。